地 下 資 源 開 発
鉱 山 開 発 と 製 錬 ・ 精錬
岩石 そのもの の 学名 から 鉱工業 に 利用 されたり 経済的 に 採掘 出きる 場合 の 名称 が 混用
物 質 名
学 名
鉱 物 ミネラル : mineral
結晶構造 と 化学組成 により 分類 され 無機質 で 結晶化 した 固体 で 化学的 に 均一
岩 石 鉱物 の 存在形態 ・ 鉱物 の 集合体 で 混ざり物 ・ 石 や 岩 も 同義語 ●●石 / 岩
火成岩 火山活動 による ・ 堆積岩 海底 に 積もる ・ 変成岩 熱 や 圧力 を 受け 変質
鉱工業名 人間 が 資源 として 利用 する 事 で 命名
鉱 石 工業 で 利用 される 場合 の 岩石名 で 資源 と される 岩石 ●●鉱
鉱 脈 岩石 の 隙間 へ 流れ込んだ 鉱液 から 有用成分 が 沈殿 し 埋め尽く した 鉱物群 で
経済的 に 採掘 出きる場合 - 母岩 となる 岩石 に 取り込まれている 場合 は 母岩 も 鉱脈 となる
鉱 床 こうしょう / 資源 の 含有部 鉱石鉱物 と 脈石鉱物 が 存在
目的 の 資源 となる 鉱石 こうせき と 不要 な 脈石 みゃくせき で占められ
鉱床 に 占められる 鉱石 の 割合 の 高い 鉱脈 を 探す 事 が 経済的 に 重要 と 成ります
利用目的 / 価値観 の 違い で 脈石 は 鉱石 に 変わる 割合 が 低い 場合 ず り と 呼ばれる
金 ・ 銀 ・ プラチナ は 高価 な 装飾品 となり 間違い なく 鉱石 だが 石英 / 高い 透明度 で 水晶
も 僅か ながら 装飾品 として 利用 されます - しかし あくまでも 経済的 な 採掘 を 考える 時
需要 から も 副産物 / 脈石 となります が 採掘後 の 選鉱 / 選別 で 活かされる 場合 が 多い
最低可採品位 経済的 に 採掘 出きる 埋蔵量 の 割合
貧鉱 ひんこう 品位 / 鉱石中 の 目的元素 含有量 が 低い 鉱石
貴金属 の 品位 純度 が 高すぎる と 柔らかく 強度 と 価格 で 割金 を 足し 合金 として 利用
金合金 金 + 割金 / 銀 + 銅 ・ プラチナ 割金 に パラジューム + 銅 他 ・ 銀 割金 に 銅
採 掘
坑内採掘 坑道 を 堀り 進む 深い 鉱床 や 山岳 等 の 傾斜地 には 経済的
露天掘り 表土 から 堀り下げる 浅い 鉱床 で 大規模採掘 - 深い 鉱床 では 経済的負担 が
大きく 日本 等 国土 が 狭い 国 では 候補地 も 殆ど 無い が 国土 が 広い アメリカ 等 では 適する
場所 の 選定 も 容易 で 多く 殆ど で 選択 される - 日本 では 秋田県 の 小坂鉱山 で 選択
炉 溶練炉 鉱石 から 金属 を 抽出 ⇔ 焼成炉 しょうせいろ 陶磁器 を 焼く ⇔ 暖炉 温める
冶 金 / やきん 鋼 業 及び 金属工業 の 各工程
@ 製 錬 鉱石 から 金属 を 取り出す 工程 製錬後 純度 が 低い 場合 精錬
乾式製錬 高温 の 炉 で 融解 / 溶かし 還元 して 分離 - 固体 が 液体 に 変化
還元 物質 から 酸素 が 放出 する 反応 = 鉄鉱石 は 酸化鉄 から 鉄 へ
溶鉱炉 ようこうろ 各種鉱石 の 還元 で 金属 を 抽出 溶練炉 ようれんろ ・ 溶解炉 ようかいろ
投入物一式 : 鉱石 + コークス / 燃料 及び 還元剤 + 石灰石 / 不純物除去 を 一固め に
炉上部 から 投入 し 下 からは 1000度 を 越す 熱風 を 送り コークス を 燃焼 させ その 燃焼熱
で 溶けた 鉱石 に コークス の 燃焼 で 生ずる 一酸化炭素 が 降り 掛かり 鉱石中 の 酸化物 の
酸素 を 奪い / 還元 され 金属 となり 溶液 の 下 に 沈殿 し 溶液上部 に スラグ / カス が 浮く
当初 は コークス の 変わり に 木炭 を 使用 した が 石炭 と 同様 に 炉 に 有害 な 不純物
が 多く 燃焼効率 も 悪く 純度 が 低かった 為 精錬 するにも 限界 が ありました
高炉 こうろ 鉄鉱石 の 還元 鉄 高さ 100m を 超える 炉 の 上部 から 鉄鉱石 一式
を 投入 する と 鉄鉱石 と コークス は 徐々 に 降下 しながら 更 に どんどん 高温 と なり
取り出される 鉄 も 高純度化 - 新日鉄 ・ 神戸製鋼 ・ 住友金属 等 鉄鋼大手 が 保有
コークス炉 石炭 から 不純物 を 取り去り コークス へ 変える 炉
コークス 石炭 を 空気 を 遮断 し 1000度 以上 に 加熱 / 乾留 かんりゅう すると ピッチ や
コールタール ・ 硫黄 いおう 等 が 分離 され 抜く 事 で 高純度 となり 発熱量 が 増す
空気 を 遮断 する 事 で 発火 せず 不純物 が 抜けた 多孔質 へ 変化
硫黄 は 鉄 の 品質 を 低下 させ ・ コールタール や ピッチ は 高温燃焼 を 妨げる
湿式製錬 と 電気製錬 それぞれ 別 の 製錬法 だが 仕組み は 類似 電気分解
酸 や アルカリ で 溶解 / 溶かし 分離 - 固体 を 液体 に 溶かす
電解製錬 溶媒 に 溶かした 水溶液 に 電極 を 入れ 陰極 / 負 - に 結晶化 し 付着
銅 や 金 ・ 銀 ・ アルミニウム 等 に 利用 ・ 複雑 な 操作 が 必要 で 大量生産 には 向かない
溶媒 鉱石 を 溶かす 液体 で それぞれ で 違う - 硫酸塩 等
A 精 錬 不純物 の 多い 金属 から 純度 の 高い 金属 を 精製 する 工程
乾式 電気炉内 や 真空中 ・ 湿式 水溶液 に して 電気分解 で 沈殿 ≒ 電解製錬
転炉 てんろ 取り出された 金属 の 強度 を 増す 為 合金 / 鋼 はがね に する = 製 鋼
回転 する 炉 だが 由来 は 転換炉 - 取り 出された 鉄 / 銑鉄 せんてつ は 衝撃 に 弱い
B 連続鋳造工程 ちゅうぞう 順次 金属 を 取り出し 一定 の 大きさ の 型 に 入れて 冷やす
技術 の 進歩
黒鉱 くろこう 日本海側 で 産出 する 黒色鉱石 の 総称 で 熱水鉱床 から の 噴出物 が 沈殿 した
石油 を 産する グリーンタフ を 形成 し 大量 に 産出 する が 黒鉱 に 集まった 金 や 銀 を 製錬 し
大部分 は 廃棄 していた が 1897/明治30年 小坂鉱山 で 黒鉱 そのもの の 乾式製錬 に 成功
金山 ・ 銀山 は 一大銅山 へ 変貌 - 硫黄 の 反射熱 を 利用 する 電気精錬 等 の 自溶精錬法
黒鉱の含有鉱石 金 ・ 銀 ・ 金 と 間違える 黄銅鉱 ・ 銀のように見える 閃亜鉛鉱 や 方鉛鉱
反射炉 初期 の 溶鉱炉形式 古来 は 鉄鉱石 の 代わり に 砂鉄 を 原料 と する
シャフト型溶解炉 / キューポラ 燃焼室 と 炉 が 続き部屋 に 分かれ 燃焼室 の 熱風 を
レンガ壁 で 隣室 へ 反射 し 一ヶ所 へ 集約 し コークス の 燃焼熱 で 鉄 を 溶解
先 駆 者
日本鉱業界 ・ 近代製鉄業 の 父 大島高任 たかとう 1826 / 文政9年 〜 1901 / 明治34年
ドイツ に 学び 新精錬法 を 習得 し ドイツ人技術者 クルト・アドルフ・ネットー を 招き
明治 の 富国強兵 や 殖産興業 を 牽引 し 日本 の 近代化 に 貢献 小坂鉱山
1826 / 文政9年 6月16日 盛岡藩 侍従医 の 長男 に 生誕 - 17歳 から 江戸 や 長崎 に 留学
後 に 水戸藩 の 元 で 大砲 を 作る 為 従来 の 反射炉 を 建設 し - 更に 西洋 に 追い付く 為
盛岡藩 の 元 で 釜石 の 大橋 に 日本初 の 鉄鉱石精錬 を 行う 洋式高炉 を 建設
1857 / 安政4年 11月26日 大橋高炉 火入れ - 12月1日 日本初 と なる
鉄鉱石 の 還元 から 銑鉄 せんてつ を 連続的 に 製造 ・ 生産 する 連続出銑創業 を 成功
橋野高炉跡 近代化産業遺跡群 と して 1957 / 昭和32年 国 の 重要文化財 に 指定
1874 / 明治7年 釜石製鉄所 の 建設 では 外国偏重 の 工部省 と 対立 し 孤立
日本人 初 の 火薬 に よる 採掘法 にも 着手 し 小坂 から 阿仁 ・ 佐渡 の 鉱山経営 へ
東大 工学部 の 創設 に 加わり 日本鉱業会 初代 会長 と なり 76歳 で 永眠
殖産興業政策 を 担う 工部省 は 1880 / 明治13年 より 官営事業 を 民間 へ 払い下げ
政府 は 資金調達 を 考え 工場払下概則 により 鉱山 ・ 製鉄 ・ 造船 ・ 鉄道 等々 を 放出
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